愛するまるおが亡くなった直後でも、私達にはやるべき事が
いっぱいで、ゆっくり泣いている暇もありませんでした。
身体はキレイでしたが、やはり一度全部拭いてあげたい。
そう思って身体を反転させたり、傾けたりしていると その度に
口やらお尻の方から 少しずつ何か黄色い液体が出て来る。
当然ペットシートの上で作業していましたが、液体が出るのは
決まった場所だったので、もう残り少なくなっていたシートを
小さく切って何枚も重ね、汚れる度に取るだけでいいようにした。
死後硬直が始まるから と姿を整えたけど、尻尾は最後まで
柔らかかったような気がする。下半身は生前から毛並みが
悪くなり、硬い印象があったけれど、上半身はキレイなまま。
顔は余りにも可愛らしくて、本当に皆に見せたいくらいだった。
「ボク、頑張ったでしょ?」と言わんばかりのドヤ顔で
一度でいいからこんな表情を撮りたかったなぁ…と思った。
しかし ずっとまるおを見ている暇はなく、作業に追われた。
夫が事前に用意していた段ボール箱に入れたり、氷を入れたり。
その箱はジャストサイズで、キレイだし、上は観音開きだし
浅いし「よくこんなの探してきたね」と関心した。
私はまるおをどこかへ連れて行く時はいつも、毛布にくるんで
抱いていたので、この時もそうすればいいと思っていましたが
箱を用意してもらって、助かりました。
まるおが息を引き取ったのが、午前3時。それから準備して…
少しでも涼しい部屋が良いだろうと、箱ごと夫の部屋へ持ち込み
朝までお通夜をしました。
朝一番に 夫がペット霊園に電話して、夕方4時に行く事になった。
そして 私は午前中バタバタと今まで介護仕様になっていた
リビングを片付け、以前の形に戻しました。
何もこんな時じゃなくても…と言われましたが、気が張ってる今
そして「まるおがいる間じゃないと出来ない」と思ったからです。
まるおの様子をしょっちゅう見に行っては、声を掛けて
アイスパックを替えたりしながら 家事をこなしました。
お昼からはお花を買いに行き、お昼ご飯を食べ、ホッとした…
と思ったら もう行かないといけない時間。
ここで大誤算が起きました。
私に「運転してくれ」と夫が言うのです。
車の中で最後のお別れをするつもりだったので、力が抜けました。
いつものように文句一つ言えないまま、なぜか承諾してしまった…。
その霊園(と言っても火葬メイン)には、過去2度程行った事が
あったので、お坊さんは私を覚えていました。
(夫の実家の猫と野良の猫がお世話になりました)
徐々に「ああ、こんな感じだったな…」と当時を思い出す。
あの時の悲しみとは比べ物にならないし、あの時も確か
いつか来る今日の日の事を思って泣いた…それを思い出した。